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ある日突然現れる!?お尻から足にかけての痛みは坐骨神経痛かも!?その治療や予防法を紹介!

朝起きた時や歩きはじめ、体を動かしているときに突如現れたお尻やお尻から足にかけての痛み。それは坐骨神経痛の症状かもしれません。今回は坐骨神経痛の症状やその原因、治療などについて解説していきたいと思います。

坐骨神経痛ってなに?

坐骨神経痛とは、お尻から足の後ろ側にかけての痛みやしびれ、麻痺などの症状を「坐骨神経痛」と言います。

坐骨神経痛という名称は病名ではなく、頭痛や腹痛と同じ症状を表す言葉でいろいろな原因によって坐骨神経が圧迫されたり、刺激を受けることで痛みやしびれなどが起こり、その症状を総称して「坐骨神経痛」と呼ばれています。


坐骨神経は腰の辺りから坐骨を通り、お尻の筋肉である梨状筋(りじょうきん)を抜け、足まで伸びる末梢神経です。


細かく説明すると、総腓骨神経(そうひこつしんけい)と脛骨神経(けいこつしんけい)に分かれ、腰椎から足の指まで伸びています。


神経というと細いイメージがありますが坐骨神経は末梢神経の中で一番太く、サイズはボールペンほどもあり、長さも1メートルと最も長いそうです。


末梢神経は脳と脊髄からなる中枢神経と体の各部を結び、体を自由に動かしたり温度を感じたりする神経の道(伝導路という)で、主に3つの神経から構成されています。

1.運動神経
脳から指令を送り、体の各部位を動かす神経
2.知覚神経
痛みや温度などの感覚を皮膚、筋肉、関節を通じて中枢に伝える神経
3.自律神経
自らの意識とは無関係に内臓、血管、腺などの機能を調整する神経


何らかの原因でこの坐骨神経に問題が発生すると、この神経の通り道であるお尻から足の後ろ側にかけて痛みが出現します。

坐骨神経痛の症状とは?

坐骨神経に障害が起こるとお尻、太もも、ふくらはぎ、足にかけて、鋭い痛みやしびれ、張り、冷感や灼熱(しゃくねつ)感、締めつけ感などのいろいろな症状が出現する可能性があります。


代表的な場所はお尻、太ももの後ろ側、ふくらはぎで一部分だけに強く感じることもあれば片方の下肢、両下肢にあらわれて強く感じる場合もあります。


その他にも、
時間立っている事が辛い
腰を反らすと下肢に痛みやしびれを感じる事がある
おしりの痛みが強く、座り続ける事が困難
歩くと下肢に痛みが出るため歩けなくなるが、休むと歩く事が出来る
体をかがめると痛みが強くなる
尿失禁や頻尿など、排尿障害がある
会陰部がしびれたり、ほてるなどの異常感覚がある

このような症状が1つでも当てはまる場合は坐骨神経痛の可能性があります。

坐骨神経痛の原因とは?

坐骨神経痛の主な原因は病気に付随して起こることが多く、以下のような疾患が挙げられます。

腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症、腰椎すべり症
骨粗鬆症、腰椎圧迫骨折、腰椎分離症
脊椎カリエス、腰椎分離すべり症、化膿性脊椎炎、梨状筋症候群など。


そのなかでも特に腰椎椎間板ヘルニア(ようついついかんばんヘルニア)や腰部脊柱管狭窄症(ようぶせきちゅうかんきょうさくしょう)は、坐骨神経痛の原因として代表的な病気です。


また、頻度は少ないですが、骨盤内の腫瘍(しゅよう)などが原因で発症することもあります。


腰部脊柱管狭窄症が原因の場合、間歇性跛行(かんけつせいはこう)という症状が生じることがあります。


間歇性跛行はしばらく歩くことでお尻や太ももの後面に痛みが生じ、休むと治まり歩き出すと再び痛むという特徴があります。



2つの坐骨神経痛に要注意な疾患とは?

1.腰部脊柱管狭窄症による坐骨神経痛
腰部脊柱管狭窄症は50歳以上の中高年に多いが、もともと脊柱管が狭い人は30~40代で症状が出る人もいるようです。

加齢により脊柱管が狭くなる事で神経根や馬尾を圧迫し坐骨神経痛が引き起こされます。


・痛みの特徴
体を後ろに反らせると脊柱管がさらに狭くなり神経などを圧迫するため痛みが増幅します。他にも高いところのものを取る動作、腰をひねる動作、背筋を伸ばす動作などは痛みが出たり、痛みが強くなるのが特徴です。

逆に前かがみになると脊柱管が広がるため、自転車の運転や靴下を履くなどの動作は比較的楽に行えるのも特徴となります。



2.腰椎椎間板ヘルニアによる坐骨神経痛

腰椎椎間板ヘルニアは20代が最も多く、続いて30~40代、次に10代の若い人に多いとされています。

椎間板がつぶれて飛び出すことで、腰椎の神経を圧迫し坐骨神経痛が起こる。


・痛みの特徴
前かがみになると痛みが出やすいです。あぐらや横座り、中腰で行う動作、猫背の姿勢などは腰への負担が大きく、椎間板が飛び出しやすくなり痛みが出るのが特徴です。



筋肉の衰えが坐骨神経痛の原因にも!?
筋肉量は20代をピークに減少していきますが、中でも最も衰えが早いのは下肢の筋肉といわれています。

上肢や体幹よりも早く、大きく減少していきます。比較的軽症の坐骨神経痛の場合、お尻の筋肉の衰えが原因になっている事も分かってきているようです

坐骨神経痛の治療法とは?


坐骨神経痛の治療法には「保存療法」と「手術療法」がありますが、治療アプローチはさまざまです。

腰椎椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症が原因であれば、まず安静や固定、薬物療法、理学療法、作業療法などによる保存療法が行われます。

症状によっては手術療法が選択されることになります。


1.物理療法・温熱療法
・マッサージ療法
・低周波電気療法
・赤外線やマイクロ波による治療
・骨盤牽引

これらは主に血行を良くし痛みをやわらげる治療法です。骨盤牽引は、患部を引っ張る事で椎間板にかかる圧力を弱め、痛みを改善する方法です。


2.運動療法
体操やストレッチ、軽い運動などにより筋肉の緊張を和らげ血行を良くし、痛みを改善する治療法です。

徐々に運動の負荷を増やして行く事で下肢に筋力がつき、腰椎への負担が減ります。手術後のリハビリテーションとしても行われます。


3.装具療法
コルセットなどで腰椎を支え、安定させる事で痛みを和らげる治療法です。

腹圧をあげて腰椎を固定し、良い姿勢を保つ効果がありますが、長期間使用すると筋力が低下してしまうので1ヶ月程度を目安に利用を検討していきます。


4.薬物療法
薬物療法は薬を使って痛みを和らげる治療法です。薬で疾患を治す事はできませんが、痛みが和らぐ事で気持ちが前向きになったり活動的になれる事から、筋肉の低下を防ぐ事が期待できます。


5.ブロック注射療法
局所麻酔や抗炎症剤を神経の周りや神経へ直接注入する治療法です。

痛みの伝達物質を一時的に遮断する事で強い痛みが緩和するだけでなく、自律神経の緊張も和らぐため血行が良くなり、体内で作られた痛み物質の排出も促されます。

それぞれの状態や生活習慣、ライフスタイルに合わせて適切な治療を検討し、治療方針を決めていくかたちですね。

坐骨神経痛の予防法をご紹介!

坐骨神経痛の改善には治療やお尻の筋肉アップも大切ですが、腰の負担をやわらげる日常生活動作を心がける事も大切です。腰に優しいライフスタイルはしびれや痛みの緩和につながります!



腰部脊柱管狭窄症、腰椎椎間板ヘルニアの悪化を防ぐライフスタイルについて

腰部脊柱管狭窄症の人は・・・
腰を反らせる動作は痛みを強く感じますが、少し前かがみの姿勢になると神経の圧迫が軽くなるため、荷物は腰を落としてから持ち上げる、少し前かがみの姿勢で生活する、洗濯物は低い位置で干すなど、なるべく低い位置で作業をする事を心がけましょう。


ご高齢の方であれば、前かがみの状態は転びやすい姿勢でもありますので、あわせて注意が必要です。

杖やカートを利用したり、工夫する事で安全に移動ができます。また就寝の際は、横向きやあおむけの場合はひざの下にクッションを入れる事で腰への負担を軽減することができます。



腰椎椎間板ヘルニアの人は・・・
前かがみの姿勢は椎間板にかかる圧力が強く、より痛みを感じるため前かがみにならない動作が必要となります。

腰が沈み込まないようなソファーやベッドを使う、台所や洗面所では軽くひざを曲げ、前かがみにならないようにする、物を拾う時はひざを曲げ、腰を落として拾う、机と椅子のバランスを調整するなどの工夫をしながら生活することで負担を軽減することができます。


(理想の机と椅子の高さ)
椅子の高さ=身長÷4
机の高さ=40+(身長÷6)

是非、参考にしてみてください!



生活習慣から坐骨神経痛の悪化を防ぐライフスタイルについて

1.禁煙で血行改善
タバコに含まれるニコチンは血管を収縮させ酸素や栄養の供給を阻害してしまう事から、椎間板の変形が進み、腰椎椎間板ヘルニアを悪化させてしまうため、坐骨神経痛の改善には禁煙をする事も効果的です。


2.自分にあった靴を選ぶ
歩きにくい靴は姿勢崩れの原因となり、坐骨神経痛だけでなく腰痛や関節痛などの障害を引き起こす可能性があります。

・ヒールが低くなるべく紐靴で足の甲をしっかり支えられるタイプの靴
・かかとがしっかり包み込まれるタイプの靴
・つま先に少しゆとりがあるもので地面から2.5~3.5㎝上がっているタイプの靴

などをひとつの目安として、自分に合った歩きやすい靴を選ぶと腰への負担軽減が期待できます。


3.買い物袋やかばんはバランス良く持つ
どちらか一方に重い荷物を持って重心をかけ続ける事は、脊柱が傾くために筋肉の動きをアンバランスにし、姿勢を崩す原因となります。

・ショルダーバッグやリュックタイプを使用し、ストラップは短めにする
・重い荷物を持つ時は左右に分けたり、持ち替えたりする
・カートを利用するなどの工夫も良いでしょう。



坐骨神経痛の悪化を防ぐライフスタイル、運動のすすめ

お尻の筋肉は
・坐骨神経を保護する
・坐骨神経に栄養を供給する血管を守る
・坐骨神経を冷えから守り血流を維持する

という役割があります。


そのため軽度の坐骨神経痛であれば、筋肉をつける事である程度の改善も期待できます。また足腰の筋力低下は坐骨神経痛になるだけでなく、ロコモティブシンドロームや肥満の原因にもなりかねません。

ロコモティブシンドロームを放置すると、足腰が衰え要介護状態になる危険性があります。


坐骨神経痛などで歩くことが困難になると、運動不足→筋力の低下→下肢のバランスが悪くなる→さらに動かなくなる・・・

と、悪循環に陥り、生活の自立度が低下していき介護が必要になる可能性も高まってしまいます。


新たに運動習慣をつくることや生活リズムを変えることは大変かもしれませんが、坐骨神経痛による悪循環を防ぐためにも、痛みがひどくなる前に日々の暮らしの見直しや運動習慣を心がけ、日常生活を快適に過ごせるよう努力していきましょう!


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